今回は、私が2023年に受けたJ.S.A. SAKE DIPLOMA認定試験の勉強方法についてご紹介したいと思います。
この試験は日本語と英語の両方があるのですが、日本語に関しては、他の方がたくさん紹介されているので、今回は英語(international)中心の勉強方法をご紹介したいと思います。
ただ試験問題・回答など試験に関して知り得た情報を発信すること、は不正行為となってしまう為、今回の試験内容に関しては触れずに、書いていきたいと思います。
SAKE DIPLOMA試験の概要
SAKE DIPLOMA認定試験の概要、申し込み方法などは公式サイトをご覧ください。(2023年募集要項)
日本語と英語の教本はどちらも内容は全く同じです。
ただ試験方法に何点か違いがあるので、公式サイトの2023年度試験の情報から表にまとめてみました。
年によって変わる可能性がございますので、最新の情報は公式サイトでご確認お願いいたします。
SAKE DIPLOMA | SAKE DIPLOMA International | |
試験の日程 |
一次試験(7〜8月頃) →二次試験(10月頃) | 一次・二次試験同日(10月頃) |
一次試験 | 一問一答の4択(CBT)(60分) | 一問一答の記述(60分) |
二次試験 |
テイスティング(30分) 論述試験(20分) |
テイスティング(40分) 論述試験(20分) |
二次試験の会場 | 全国主要都市 | 東京・大阪(海外もあり) |
試験の日程については、「日本語」は一次と二次の間の日程が空いていますが、「英語」は一日で全てのテストが行われます。
それでは早速、日本語と英語のテストを受けてみて思った、私のおすすめの勉強方法(英語中心)をご紹介いたします。
おすすめの勉強方法
STEP 1:教本を読んで内容を理解する
日本語が第一言語の方は、日本語の教本で内容を理解してから、英語の教本を読んだ方がスムーズかと思います。
英語の教本を読む際のポイントは下記の2つです。
- 分かりにくいところは、日本語の教本を確認する
- 重要なところにはマーカーを引く(年号・酒米・温度・人物名など)
STEP 2:単語帳を作る
教本の内容を一通り理解できたら、暗記するための単語帳を作っていきます。
紙の単語帳でもいいと思いますが、私は携帯でもパソコンでも使える「Quizlet」というアプリを使って単語帳を作りました。
私が思う単語帳に追加するべきものは下記の通りです。
- 難しい英単語・スペルが怪しい英単語
- 年号
- 酒米(主要な酒米の交配も)
- 温度(温度帯)
- 人物名
- 〇〇といえばどの都道府県か
参考までに私が「Quizlet」作った単語帳のリンクを貼っておきます。
ただ、すみません。私が作った単語帳は誤字脱字が結構あること、計画せずに気の向くまま作ってしまったため、分野ごとに分かれていないので、かなり分かり辛いかと思います。
Quizletを使うのが初めての方はちらっと見てもらって、ご自身で作られることをお勧めいたします。
他の方が作っているのを真似したり、自分で作るのもいいと思います。
また、数字などは特に暗記するのが難しいと思うので、語呂合わせを作ることを強くお勧めします!
STEP 3:論述の回答を作成する
内容がある程度理解出来たら、論述の回答も作成していきます。
論述でどんな問題が出るのかは、2023年の日本語の試験の解答例が公式に公表されておりますので、こちらを参考にしてみてください。
2023年度 J.S.A. SAKE DIPLOMA認定試験
「2023年度 SAKE DIPLOMA呼称資格認定(第二次)試験 論述問題 解答例」
ご参考までに、合格者の解答の中から幾つか「論述問題 解答例」を抜粋しましたので掲載いたします。
自分で出題テーマを考えて、各100-150単語程度でまとめられるといいと思います。
論述の内容は様々ですが、例えば下記のような内容をまとめておくといいと思います。
・教本に載っている各都道府県について
・主要な酒米について
・教本に載っている焼酎についてとそのペアリング
論述回答の練習方法ですが、作成した回答を全て覚えるのは難しいと思うので、まずはキーワードが書き出せるように練習するといいかな、と思います。
例えば…”Aomori Prefecture”の場合、下記のキーワードを書き出せるようにします。
- a rich and robust flavor
- the junsui-kobo-joho, four-season brewing
- the Mahoroba Hana Kobo series: Hana, Gin, Jun, Kaguwa Kobo
- Hanafubuki, Hanaomoi
キーワードが出てくるようになったら、それを文章にできるよう練習します。
例えば、”Aomori Prefecture”であれば下記のような文章を作ってみます。(※私が作った解答で模範解答ではありません)
Aomori Prefecture’s sake has a rich and robust taste that goes well with the local favorite thick miso flavors, but there is sake with gentle acidity and a clear, soft quality that reflects the exceptional waters.
In the Meiji era, the junsui-kobo-joho was established in Hirosaki which brews sake in a short period without using a shubo, also four-season brewing was implemented by using air conditioning.
In recent years, the Mahoroba Hana Kobo series was developed: Hana Kobo, Gin Kobo, Jun Kobo, and Kaguwa Kobo.
Aomori developed its own sake-brewing rice like Hanafubuki for Junmai-shu and Hanaomoi for Ginjo-shu.
こんな感じの文章を自分が「出題されそうだな」と思うテーマに沿って、作成していきます。
ポイントは欲張りすぎると文章が長くなり、覚えるのが大変なるので、自分が「ここが大切!」と思うところを厳選して、まとめていくといいと思います。
▼ちなみに私が試験ギリギリに作った都道府県・焼酎の日本語のキーワードメモを載せておきます。(字が汚くてすみません…)
STEP 4 : ひたすら暗記
内容を一通り理解して、単語帳を作って、論述の模範解答も作ったら、あとはひたすら暗記です!
単語帳はスキマ時間に、論述はまとまった時間が取れた時に練習するといいと思います。
自分で作った問題だけだと心配、という方は次にご紹介する問題集も使ってみてください。
Japanese SAKE QUIZ 250: SAKE DIPLOMA International 2023 support (English Edition)
英語の問題集は中々ないのですが、Kindleにて英語での問題集が販売されています。
Kindle Unlimitedの会員だと無料で見れます。(単体で購入も可)
ただ選択式になっているので、最終的にはこの問題集を選択肢がなくても答えられるくらいまで暗記できているといいと思います。
Kindle Unlimited
Japanese SAKE QUIZ 250: SAKE DIPLOMA International 2023 support (English Edition)
ワイン受験.com
1問1答の問題集です。日本語ですが、この問題集を何度も解いて、知識の定着を確かめるのに◎
こちらは「問題集、模擬試験のご利用: 1年間 5,000円(税込み5,500円)」です。
SAKE DIPLOMA試験対応の問題集です。問題数は約11,000問、CBT試験と同様に毎回違う問題が表示され、選択肢も定期的にシャッフルされます。
STEP 5 : テイスティング練習
私が二次試験で特に苦戦したのが、テイスティングでした。
テイスティング用語として、フルーツや花の香りなどがたくさんありますが、テストでは1つの飲料で8つほど香りを選択しなければならないため、すべて嗅ぎ分けるのは中々難しいかな、と思います。
そのため教本に則って、「この系統の香りの時は、このテイスティング用語を選択する」とある程度決めておき、練習するのがいいかと思います。
練習する際のお酒を選ぶのは難しいと思いますが、比較的わかりやすい下記のお酒を飲み比べて、自分なりの模範解答作っておくのがいいかもしれません。
- セルレニン耐性酵母
- 生酛山廃系
- 純米系(1,2に該当しないもの)
- 本醸造系
試験練習用のお酒選びは中々迷うところだと思います。店頭でご相談いただければ、お手伝いいたしますので、お声がけください。
あとは使用されているお米を当てる設問もありますが、これはかなり難しいかと思います。
私の周りで酒ディプロマに合格された方や、お酒を色々飲み比べているお客様でも、違いは難しい、とおっしゃっていました。
もちろんお米の違いをわかるようになるに越したことはないと思いますが、教本に書かれている「山田錦」「雄町」「五百万石」などの特徴を感じながら飲んでみて、その感覚を覚える、程度でいいかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。以上が私のおすすめの勉強方法です。
私は1年目は日本語の試験のみ、2年目で日本語と英語の試験のダブル受験ということで、試行錯誤しながらの勉強でしたので、今回書いたような流れで順調に勉強できたわけではありません。
試験が終わってから、振り返ってみて、こうやって勉強したらスムーズだったかな?という流れを今回紹介させていただきました。
他にも、試験についてのブログを書かれている方がたくさんいらっしゃるので、色々参考にしてみるといいかと思います。
少しでもこれから受ける方の参考になれば、嬉しく思います。
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